英語のリスニングができない理由は「知らない」ではなく「聞こえない」
単語も文法も知っているのに聞き取れない。日本語話者に特有の原因と、シャドーイングより先にやるべきことを説明します。
スクリプトを見れば全部わかるのに、音だけだと聞き取れない。これはよくある悩みで、原因は語彙でも文法でもありません。音が想像していた形と違うだけです。
「知っている単語」が聞こえない仕組み
教科書で want to と習った単語は、実際の会話では「ワナ」に近い音で流れます。going to は「ガナ」、did you は「ディヂュ」。頭の中の音と実際の音が一致していないので、知っている単語なのに素通りしてしまいます。
つまり問題は知識量ではなく、音の辞書が作られていないことです。ここを飛ばして単語を増やしても、聞こえるようにはなりません。
日本語話者に特有の3つの壁
- 音の連結(リンキング) — 英語は単語同士がつながります。an apple は「アナポー」に近く、単語の切れ目が音として存在しません。日本語は基本的に文字単位で区切って発音するため、この感覚がありません。
- 弱形 — to、of、and などの機能語は、強く読まれず潰れます。教科書の音声では丁寧に読まれるので、本物を聞いたときに初めて気づきます。
- 子音で終わる音 — 日本語はほぼすべての音が母音で終わります。cat を「キャット」と母音付きで記憶していると、実際の cat の終わり方と一致しません。
シャドーイングの前にやること
シャドーイングは効果的ですが、聞こえていない音は真似できません。順番を逆にすると、自分の想像した音をなぞるだけの練習になります。先にやるべきなのは、音と文字を突き合わせる作業です。
- 短い音声を字幕付きで聞く。 1〜2分で十分です。
- 聞き取れなかった箇所を字幕で確認する。 ここが「音の辞書」が更新される瞬間です。
- もう一度、字幕なしで聞く。 さっき見えた箇所が聞こえるようになっているか確かめます。
- そこまでやってからシャドーイング。 正しい音が頭に入った状態で真似します。
素材の選び方
いきなり映画やドラマを選ぶ人が多いのですが、映画は雑音・早口・スラングが同時に来るため、難易度としてはかなり上です。最初はインタビュー、ニュース、教育系のYouTubeのほうが向いています。話者がカメラに向かってはっきり話すからです。
目安として、字幕なしで8割わかる素材が最も伸びます。半分しかわからないものは、聞き取り練習ではなく我慢の練習になってしまいます。
毎日の型
1日10分、同じ音声を3回。1回目は字幕なし、2回目は字幕を見ながら知らない語を保存、3回目はまた字幕なし。これを2週間続けると、同じ話者の英語はかなり楽になります。
InputDojo ではYouTubeのURLを貼るだけで字幕が教材になり、聞き取れなかった語をその場で調べて保存できます。保存した語は翌日の復習に入るので、「聞き取れなかった → 意味を知った → もう一度出会う」という流れが1つの場所で完結します。
よくある質問
リスニングは毎日どれくらいやれば伸びますか?
1日10〜15分でも、毎日続けば十分伸びます。重要なのは長さより頻度と、素材の難易度です。字幕なしで8割わかるものを選んでください。
シャドーイングは効果がありますか?
効果はありますが順番が重要です。聞こえていない音は真似できないため、先に字幕で音と文字を一致させてから行ってください。
映画やドラマで勉強するのはどうですか?
難易度は高めです。雑音、早口、スラングが同時に来るためです。最初はインタビューやニュース、教育系YouTubeのほうが話者がはっきり話すぶん向いています。
読み方を読むより、読み始めるほうが早い
InputDojo は記事・YouTube・PDF をそのまま教材に変えます。わからない単語はタップで即座に意味が出て、調べた単語は文脈ごと復習カードになります。
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